instanceof を使用して、
ある PHP 変数が特定の
クラス
のオブジェクトのインスタンスであるかどうかを調べます。
例 15-8. クラスでの instanceof の使用法
<?php class MyClass { } class NotMyClass { } $a = new MyClass;
var_dump($a instanceof MyClass); var_dump($a instanceof NotMyClass); ?>
|
上の例の出力は以下となります。 |
instanceof は、ある変数が
特定の親クラスを継承したクラスのオブジェクトのインスタンスであるかどうかを調べることもできます。
例 15-9. 継承したクラスでの instanceof の使用法
<?php class ParentClass { } class MyClass extends ParentClass { } $a = new MyClass;
var_dump($a instanceof MyClass); var_dump($a instanceof ParentClass); ?>
|
上の例の出力は以下となります。 |
最後に、
instanceof
は、ある変数が特定の
インターフェイス
を実装したクラスのオブジェクトのインスタンスであるかどうかも調べることができます。
例 15-10. クラスでの instanceof の使用法
<?php interface MyInterface { } class MyClass implements MyInterface { } $a = new MyClass;
var_dump($a instanceof MyClass); var_dump($a instanceof MyInterface); ?>
|
上の例の出力は以下となります。 |
通常、instanceof ではリテラルのクラス名を使用しますが、
別のオブジェクトや文字列変数を使用することもできます。
例 15-11. 変数を用いた instanceof の使用法
<?php interface MyInterface { } class MyClass implements MyInterface { } $a = new MyClass; $b = new MyClass; $c = 'MyClass'; $d = 'NotMyClass'; var_dump($a instanceof $b); // $b MyClass クラスのオブジェクトです var_dump($a instanceof $c); // $c は文字列 'MyClass' です var_dump($a instanceof $d); // $d は文字列 'NotMyClass' です ?>
|
上の例の出力は以下となります。 bool(true)
bool(true)
bool(false) |
|
注意すべき落とし穴があります。PHP 5.1.0 より前のバージョンでは、
instanceof は、クラス名が存在しない場合に
__autoload() をコールしていました。
さらに、クラスが読み込めなかった場合に致命的なエラーが発生していました。
この問題の回避策としては、動的なクラス参照
を使用するか、クラス名を含む文字列変数を使用します。
例 15-12. PHP 5.0 における、クラス名検索時の致命的エラーの回避策
<?php $d = 'NotMyClass'; var_dump($a instanceof $d); // これで、致命的なエラーは発生しません ?>
|
上の例の出力は以下となります。 |
instanceof 演算子は PHP 5 から使用可能になりました。
それ以前には is_a() が使用されていましたが、
現在は is_a() は推奨されておらず、
instanceof の使用が推奨されています。
get_class() および
is_a() も参照ください。