このパッケージは、Kerberos V (ケルベロス バージョン 5) 管理サーバへのアクセス機能を提供します。 これにより、Kerberos V のプリンシパルやポリシーの 作成・変更・削除が可能となります。
Kerberos についての詳細な情報は、http://web.mit.edu/kerberos/www/ で得られます。
Kerberos および KADM5 についてのドキュメントは、http://web.mit.edu/kerberos/www/krb5-1.2/krb5-1.2.8/doc/admin_toc.html にあります。
この拡張モジュールでは KADM5 ハンドルを定義しています。これは kadm5_init_with_password() が返すものです。
以下の定数が定義されています。 この関数の拡張モジュールが PHP 組み込みでコンパイルされているか、 実行時に動的にロードされている場合のみ使用可能です。
関数 kadm5_create_principal()、 kadm5_modify_principal() および kadm5_modify_principal() では、ビットを立てることで 特別な属性を指定することができます。以下のような定数が定義されています。
表 1. KDC が使用する属性定数
定数 |
---|
KRB5_KDB_DISALLOW_POSTDATED |
KRB5_KDB_DISALLOW_FORWARDABLE |
KRB5_KDB_DISALLOW_TGT_BASED |
KRB5_KDB_DISALLOW_RENEWABLE |
KRB5_KDB_DISALLOW_PROXIABLE |
KRB5_KDB_DISALLOW_DUP_SKEY |
KRB5_KDB_DISALLOW_ALL_TIX |
KRB5_KDB_REQUIRES_PRE_AUTH |
KRB5_KDB_REQUIRES_HW_AUTH |
KRB5_KDB_REQUIRES_PWCHANGE |
KRB5_KDB_DISALLOW_SVR |
KRB5_KDB_PWCHANGE_SERVER |
KRB5_KDB_SUPPORT_DESMD5 |
KRB5_KDB_NEW_PRINC |
関数 kadm5_create_principal()、 kadm5_modify_principal() および kadm5_get_principal() では、プリンシパルの オプションを連想配列形式で指定したり関数の返り値として 受け取ったりできます。連想配列のキーは、以下で定義されている 文字列定数となります。
表 2. プリンシパルを作成/変更/取得する際のオプション
定数 | 型 | 説明 |
---|---|---|
KADM5_PRINCIPAL | long | プリンシパルの有効期限を Kerberos タイムスタンプで指定します。 |
KADM5_PRINC_EXPIRE_TIME | long | プリンシパルの有効期限を Kerberos タイムスタンプで指定します。 |
KADM5_LAST_PW_CHANGE | long | プリンシパルのパスワードが最後に変更された時刻。 |
KADM5_PW_EXPIRATION | long | プリンシパルの現在のパスワードの有効期限を Kerberos タイムスタンプで指定します。 |
KADM5_MAX_LIFE | long | このプリンシパルに発行された Kerberos チケットの最大の生存時間。 |
KADM5_MAX_RLIFE | long | このプリンシパルに発行された Kerberos チケットの最大の 更新可能生存時間。 |
KADM5_MOD_NAME | string | 最後にこのプリンシパルを変更した Kerberos プリンシパルの名前。 |
KADM5_MOD_TIME | long | このプリンシパルの最終更新時刻を Kerberos タイムスタンプ形式で指定します。 |
KADM5_KVNO | long | プリンシパルの現在のキーのバージョン。 |
KADM5_POLICY | string | このプリンシパルを制御するポリシーの名前。 |
KADM5_CLEARPOLICY | long | 新しいプリンシパルの「デフォルトの」ポリシーには 標準手続きが関連付けられます。 KADM5_CLEARPOLICY は、この挙動を抑制します。 |
KADM5_LAST_SUCCESS | long | 最後に AS_REQ が成功したときの KDC 時刻。 |
KADM5_LAST_FAILED | long | 最後に AS_REQ が失敗したときの KDC 時刻。 |
KADM5_FAIL_AUTH_COUNT | long | AS_REQ が連続して失敗した数。 |
KADM5_RANDKEY | long |
プリンシパルに対してランダムなパスワードを生成します。
パラメータ password は無視されます。
|
KADM5_ATTRIBUTES | long | KDC が使用する属性のビットフィールド。 |
この例では、KADM5 データベースに対して 接続・問い合わせ・結果 principal の表示・切断 を行います。
この拡張モジュールに対するコメントがあったり、バグフィックスや 機能拡張のパッチを作成された場合、あるいは開発に参加したいなどの 場合は holger.burbach@gonicus.de までメールをください。このプロジェクトのホームページは http://oss.gonicus.de/project/?group_id=7 です。