W.ベンヤミン『複製技術時代の芸術』要旨 - (講義「メディア論」への提出レポート)

ポール・ヴァレリーの引用に始まり、序論とあとがきを含め全15章で構成される本著でベンヤミンは、複製技術の時代において失われていく「アウラ」を定義し、大衆社会と複製技術時代の芸術、とりわけ映画との関わりについての考察をすすめる。
アウラ、つまりオリジナルの芸術作品のもつ「いま」「ここに」しかないという真正性、一回性は、大量生産を可能とする複製技術によって一時性、反復性に取って代わられた。同時に、かつての芸術作品の儀式めいた礼拝的価値はアウラの消滅にともなう展示的価値の優位の前に影をひそめることになった。その契機としてベンヤミンは、歴史のプロセスの間接証拠とでも言うべきアジェの写真を挙げている。
そして写真よりも更に進歩的な、映画という真に複製技術の影響力を備えたメディアの登場はまた、それまでにないほど強く大衆との関わりを持った芸術の登場も意味していた。映画の観客は、映画をうやまいたてまつって見るようなことはしない。むしろ役者が臨んだ光学テストの審査官としてスクリーンに投影される映像を見つめるのである。
大衆と同じく撮影者も、審査官の立場をとる。画家の場合と違って撮影技師は光学テストの装置によって外界・被写体に対し、暴力的な近さをもって接するが、それは観客においては定着することなく連想ゲーム的に画面の移り変わるショック作用であると言えるだろう。


(2000年9月)

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Comments

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