注解
注解
1.メディアとしての乗り物
注1:
ただ現状に即して言えば、この場合の経済的なグローバリズムというのは、その中心である超大国アメリカへの配慮・対応という政治的な側面を持っているものだから、本質的にはマクルーハンのいうグローバル・ヴィレッジそのものとの関係は薄いと言えるかもしれない。
注2:
先ほども述べた通り、集落は農村、都市、郊外の順に成立したと一応は考えられる。しかしそれは、時間経過を理解するためには有効ではあっても、実は正確なイメージではない。「丘」という言葉がなければ「山」と「平野」と言う語の意味するところはその分広くなっていただろうことと同様、もとは何物でもなかったただの大地を耕したときに「畑」が生まれ、都市にあたる集落が生まれたときに「都市」と区別する意味での「農村」が生まれたのである。
注3:
ただしここで、テクノスーパーライナー計画という海の移動に関する新たな展望にも触れておかなければならないだろう。日常的なレベルでは陸上や上空の交通の発達とともに影を潜めた感のある移動領域としての海上が、高速交通網の計画によって将来的に我々の移動の選択肢になるかもしれないというのだ。しかしこれは自動車や飛行機を代替する交通機関として考えられている構想であるわけだから、近近代において上空が海よりも先んじた交通領域となっていることにかわりないと言えるだろう。(代替交通としての新交通システムについて詳しくは第二章を参照。)
注4:
文化帝国主義とはJ・トムリンソンが用いた表現である。彼は文化の範疇における重要なキーワードを援用することなしにはグローバリゼーションというあらゆる面で見られる動きを解明することは出来ないとした。超大国アメリカの覇権主義的リーダーシップに引っ張られる形で先進国が経済的・政治的グローバリズムを標榜している状況は明らかだし、企業経済はITという名のビジネス・モデルとしてのグローバリゼーションを発見した。
2.失われつつある生活
注5:
新交通システムと呼ばれる鉄道交通には、本文中で扱っているモノレールとLRTの他に、「ゆりかもめ」などのゴムタイヤがガイドに沿って走行するAGT(Automated Guideway Transit)、それにリニア地下鉄などが含まれる。
注6:
エリック・エッカーマン著『自動車の世界史』によれば、ミニバンなどはスポーツ・ユーティリティ車(SUV)という名で呼ばれている。「日本ではSUVという代わりに、リクリエーショナル・ヴィークル、略してRVと呼ぶことが多い。」このような認識とは別に、アメリカなどではトレーラーハウス、キャンピングカーなど生活することと移動することを組み合わせた車を狭義のRVと呼ぶことがあるようだ。
3.テクノロジー
注7:
移動空間において実存が無目的化・空洞化されてしまうということについて詳しくは、「4.1.時間と空間の圧縮」の項を参照していただきたい。
注8:
かなり早い時期から、ドライビング・ゲームはシミュレーター装置(ゲームマシン)の情報処理技術の向上とともに、<リアルなドライブ感>と<ゲーム独特のドライブ感>の二種類に分岐していったと考えられるだろう。前者には『グランツーリスモ3』(プレイステーション2、ソニー・コンピュータ・エンタテインメント)や『セガ・ラリー・チャンピオンシップ2』(ドリームキャスト、セガ)などがあてはまるが、新しいゲームマシンが発売される際にその性能を誇示する目的でこれらのドライブゲームが同時に市場に投入される場合が多い。後者には、キャラクター性を生かした『スーパーマリオカート64』(ニンテンドー64、任天堂)などが挙げられる。どちらのタイプのドライビング・ゲームの場合も、かつての低精細なものに比べ、より高度なアーティフィシャル・リアリティを作り出しているという点で共通している。
注9:
「航空機というのは、まさにタイム・カプセルのようなものだ。それに搭乗するとき、我々は、空中を超高速で移動するという経験をほとんどまったくといってよいほど感じさせないことを目的として作られたかのような、自給自足の独立した時間体制の中に入り込むことになる。新聞、無料の飲物、食事の配布、免税品の販売、機内映画の上映などといったおなじみの一連のサービスは、キャビン内部だけの時間の枠組というものに我々の注意を向けさせる。したがって、現象学的には、我々の「旅」というのは、空間の旅というより、日常的な時間の連続の中での旅いった方がよい。ロンドンからマドリードへの旅は、食事を一回とるだけの時間であり、マドリードからメキシコへの旅は、食事を二回とり、映画を一回見て、睡眠を一回とるだけの時間である。もっとも長い移動距離に関しても同じような計り方ができる。実際にはとてつもない距離を飛んでいるのだということをふと意識するのは、おそらくときおり窓外をのぞいて海岸線をたどってみるときぐらいであろう。そしてこの空間の広大さを意識すると、自分は実は卑小な存在なのだという不快な考えがすぐに浮かんできて、たぶん我々はこの外的現実のことを考える気が失せてしまうだろう。」(J・トムリンソン、2000)
注10:
速度の遊戯としての映画と乗り物がもっとも接近した形態は、「ヘイルズ・ツアーズ」(1905)や「スター・ツアーズ」(1987)といった体感アトラクションに求めることが出来るだろう。これらは、館内の観客席を列車あるいは宇宙船の座席に見立て、スクリーンにさまざまな光景を投影して「観客につかのまの異世界旅行を味わわせる擬似旅行体感装置」(加藤『映画とは何か』2000、P.136)である。
1.メディアとしての乗り物
注1:
ただ現状に即して言えば、この場合の経済的なグローバリズムというのは、その中心である超大国アメリカへの配慮・対応という政治的な側面を持っているものだから、本質的にはマクルーハンのいうグローバル・ヴィレッジそのものとの関係は薄いと言えるかもしれない。
注2:
先ほども述べた通り、集落は農村、都市、郊外の順に成立したと一応は考えられる。しかしそれは、時間経過を理解するためには有効ではあっても、実は正確なイメージではない。「丘」という言葉がなければ「山」と「平野」と言う語の意味するところはその分広くなっていただろうことと同様、もとは何物でもなかったただの大地を耕したときに「畑」が生まれ、都市にあたる集落が生まれたときに「都市」と区別する意味での「農村」が生まれたのである。
注3:
ただしここで、テクノスーパーライナー計画という海の移動に関する新たな展望にも触れておかなければならないだろう。日常的なレベルでは陸上や上空の交通の発達とともに影を潜めた感のある移動領域としての海上が、高速交通網の計画によって将来的に我々の移動の選択肢になるかもしれないというのだ。しかしこれは自動車や飛行機を代替する交通機関として考えられている構想であるわけだから、近近代において上空が海よりも先んじた交通領域となっていることにかわりないと言えるだろう。(代替交通としての新交通システムについて詳しくは第二章を参照。)
注4:
文化帝国主義とはJ・トムリンソンが用いた表現である。彼は文化の範疇における重要なキーワードを援用することなしにはグローバリゼーションというあらゆる面で見られる動きを解明することは出来ないとした。超大国アメリカの覇権主義的リーダーシップに引っ張られる形で先進国が経済的・政治的グローバリズムを標榜している状況は明らかだし、企業経済はITという名のビジネス・モデルとしてのグローバリゼーションを発見した。
2.失われつつある生活
注5:
新交通システムと呼ばれる鉄道交通には、本文中で扱っているモノレールとLRTの他に、「ゆりかもめ」などのゴムタイヤがガイドに沿って走行するAGT(Automated Guideway Transit)、それにリニア地下鉄などが含まれる。
注6:
エリック・エッカーマン著『自動車の世界史』によれば、ミニバンなどはスポーツ・ユーティリティ車(SUV)という名で呼ばれている。「日本ではSUVという代わりに、リクリエーショナル・ヴィークル、略してRVと呼ぶことが多い。」このような認識とは別に、アメリカなどではトレーラーハウス、キャンピングカーなど生活することと移動することを組み合わせた車を狭義のRVと呼ぶことがあるようだ。
3.テクノロジー
注7:
移動空間において実存が無目的化・空洞化されてしまうということについて詳しくは、「4.1.時間と空間の圧縮」の項を参照していただきたい。
注8:
かなり早い時期から、ドライビング・ゲームはシミュレーター装置(ゲームマシン)の情報処理技術の向上とともに、<リアルなドライブ感>と<ゲーム独特のドライブ感>の二種類に分岐していったと考えられるだろう。前者には『グランツーリスモ3』(プレイステーション2、ソニー・コンピュータ・エンタテインメント)や『セガ・ラリー・チャンピオンシップ2』(ドリームキャスト、セガ)などがあてはまるが、新しいゲームマシンが発売される際にその性能を誇示する目的でこれらのドライブゲームが同時に市場に投入される場合が多い。後者には、キャラクター性を生かした『スーパーマリオカート64』(ニンテンドー64、任天堂)などが挙げられる。どちらのタイプのドライビング・ゲームの場合も、かつての低精細なものに比べ、より高度なアーティフィシャル・リアリティを作り出しているという点で共通している。
注9:
「航空機というのは、まさにタイム・カプセルのようなものだ。それに搭乗するとき、我々は、空中を超高速で移動するという経験をほとんどまったくといってよいほど感じさせないことを目的として作られたかのような、自給自足の独立した時間体制の中に入り込むことになる。新聞、無料の飲物、食事の配布、免税品の販売、機内映画の上映などといったおなじみの一連のサービスは、キャビン内部だけの時間の枠組というものに我々の注意を向けさせる。したがって、現象学的には、我々の「旅」というのは、空間の旅というより、日常的な時間の連続の中での旅いった方がよい。ロンドンからマドリードへの旅は、食事を一回とるだけの時間であり、マドリードからメキシコへの旅は、食事を二回とり、映画を一回見て、睡眠を一回とるだけの時間である。もっとも長い移動距離に関しても同じような計り方ができる。実際にはとてつもない距離を飛んでいるのだということをふと意識するのは、おそらくときおり窓外をのぞいて海岸線をたどってみるときぐらいであろう。そしてこの空間の広大さを意識すると、自分は実は卑小な存在なのだという不快な考えがすぐに浮かんできて、たぶん我々はこの外的現実のことを考える気が失せてしまうだろう。」(J・トムリンソン、2000)
注10:
速度の遊戯としての映画と乗り物がもっとも接近した形態は、「ヘイルズ・ツアーズ」(1905)や「スター・ツアーズ」(1987)といった体感アトラクションに求めることが出来るだろう。これらは、館内の観客席を列車あるいは宇宙船の座席に見立て、スクリーンにさまざまな光景を投影して「観客につかのまの異世界旅行を味わわせる擬似旅行体感装置」(加藤『映画とは何か』2000、P.136)である。
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コメント投稿時のNGワードについてAbout
「移動と定住」 は、taichistereo(入江太一) によって 2001年に執筆された 卒業論文です(学科賞 受賞)。
大学卒業後は ハードディスクの片隅にひっそりと眠っているだけでしたが、2007年に Nucleus CMS を用いて 改めてコンテンツとして蘇生させることにしました。
■ 当時の学籍 ■
東京工芸大学 芸術学部 映像学科
メディア計画研究室
Navigation
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- [ 目次 ]
- 要旨
- 0.前書き
- 1.メディアとしての乗り物
- 1.1.乗り物というメディア
- 1.2.定住領域の拡大とメディアの外爆発
- 1.3.船と飛行機
- 1.4.メディア時代の速度
- 1.5.管理制御技術
- 2.失われつつある生活
- 2.1.アメリカ
- 2.2.郊外の住環境
- 2.3.郊外の乗り物
- 2.4.自動車と定住様式
- 3.テクノロジー
- 3.1.あそび
- 3.2.速度の遊戯
- 3.3.視聴覚メディアとしての乗り物
- 3.4.企てと逸脱
- 4.移動すること
- 4.1.時間と空間の圧縮
- 4.2.非-場所
- 4.3.家
- 4.4.サイバネーション
- 注解
- 参考文献
- Twitterと政治(α) / ぽりったー(politter)
- 日本の政治家のTwitter投稿をまとめて一覧表示
- 社長ったー
- 日本の経営者のTwitterタイムラインを一覧表示
- [らじったー] ソーシャルラジオストリーム
- radiko(ラジコ)を聴きながらTwitterタイムラインを一覧表示
- [目安箱] あなたのツイートが政治を変える!
- Twitterで私たちの意見をまとめて政治家に伝える、ソーシャル目安箱
- FXスタジアム
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- 更新Ping送信先一覧 まとめwiki
- 更新Ping通知先の最新一覧まとめサイト
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- mixiサーフ
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- ニコニコちゃんねる(ZZ)
- 「2ちゃんねる」の全スレッドを「ニコニコ動画」の字幕スタイルに変換
- キャストライフ
- ストリーミング・ポッドキャストに対応したソーシャルブックマーク
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